い ろ い ろ な 百 名 山

 

【日本百名山】

「日本名山」は1964年に刊行された深田久弥の随筆    集の書名です。

本著は登山家であった文筆家深田が日本列島の山から自己が定めた基準(山の品格、歴史、個性)で百座を選定し、それらの山を主題とする百の随筆です。「日本百名山」とはこれら百座の山を指しています。

また、あくまで深田一個人が選んだ山であることから「深田百名山」とも言われています。

 

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【日本三百名山】

  日本山岳会の『山日記』編集メンバーによって1978年に選定されました。ここで選定されたのは200の山で、それに「深田百名山」を加えて「日本三百名山」と言われています。

 

【日本二百名山】

 深田久弥のファン組織である「深田クラブ」によって、同クラブ創立10周年を記念して1984年に選定されました。ほぼ全てが三百名山に入っていますが、三百名山の奈良県山上ケ岳を除いて、代わりに奥只見の荒沢岳が入っています。「深田百名山」は全て入っています。

 

【花の百名山】

  「花の百名山」は作家、田中澄江が1981年に発表した随筆集で、そこで紹介された100の山を指しています。「深田百名山」とは39座が重複しています。

  また、1995年には随筆集「新・花の百名山」が発表されています。

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【うつくしま百名山】

  「うつくしま百名山」は1998年(平成10年)に福島テレビが開局35周年を記念して選定した福島県内各地域を代表する名山です。

  選定委員長は福島県三春町出身の登山家田部井淳子さんです。

 

【山梨百名山】

  「山梨百名山」は1997年(平成9年)、山梨県によって選定された県内の名山100選です。

一般公募と市町村推薦であがった候補の中から、選考委員によって、@県民に親しまれている、

A全国的な知名度がある、B歴史や民俗と関わりがあるなどの基準で選ばれました。

 

【栃木百名山】

  「栃木百名山」は下野新聞創刊120周年記念事業の一環として、下野新聞社が県民から募集し、山岳関係者や学識経験者などで構成する選定委員会で選定されました。

 

【ぐんま百名山】

  「ぐんま百名山」は群馬県が、21世紀の文化づくり事業の一環として、平成13年度から県民の参加により進め、平成15年度に100山全ての選定を完了しました。

 

【信州百名山】

  「信州百名山」は、長野の登山家清水栄一氏が、@1000m以上の標高、A山容が秀で、登高欲の対象となること、B1つの山脈又は山域の最高峰又は代表的な山、C頂が長野県内又はその県境にあること、D自分がその頂に立ったことを基準に選定されました。

 

【一等三角点百名山】

  「一等三角点百名山」は、一等三角点研究会が一等三角点を有する山から、山型、展望、知名度を勘案して「山と渓谷」昭和62年4月号に発表したものです。

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【女性のための百名山】

  女性登山家、坂倉登喜子氏が選定したもの。

 

(付記)

『日本百名山』がもたらしたもの

百名山ブームにより掲載された山への登山者の集中が起こり、このため山小屋や登山道の整備のきっかけとなり、年々、快適に楽しめるようになっている。その反面、登山者を呼び(込めなくなった山は、道の荒廃などが進んでいる。

また、登山者の増加は自然環境の破壊にもつながるという深刻な問題も提起している。静かな山行を好む人の中には、百名山ブームに乗った「登山ツァー」を迷惑に感じている。昨今は、中高年の百名山ブームが再燃し、一部の無謀な登山者が自身の力量を十分考慮しないまま、登頂だけを目的としているため、簡単に遭難したり、安易に救助要請を行うなどの問題が多くなっている。

もう一度、自分にとって「山」とは何なのかをじっくり考えてみてはどうでしょうか。

 

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